JOIZUの仕上げについて
- 21 時間前
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JOIZUの仕上げについて質問をいただきました。
「バリが残っている」
「切っ先とアゴに両刃の部分がある」
実際にその可能性はあります。
バリの残りの理由は「できるだけ完全片刃に近づけるため」です。
両刃部分の残りの理由は「包丁の寿命・焼き付き防止・シームレス砥ぎ」です。
以下、JOIZUの仕上げ作業などについてもう少し詳しく書きます。
◎日本で検品をして出荷
現在、JOIZUは弊社ECサイトやAmazonで販売されています。
ベースになる包丁は中国で生産され、ユニバーサルエッジの片刃の刃付けや「4つの安全装備」などの最終仕上げは日本で行っています。
日本での最終仕上げは人間の手作業によって行われるので、100丁仕上げて100丁同じ仕上がりになることはなく、ある程度の「差」が生れるため、上記の質問のように、バリが残ったり、切っ先とアゴに数ミリの両刃の部分が残ることはあります。
バリについては、残っている度合いを確認し、「食材を切る作業上問題ない」と判断した場合は合格としています。
切っ先とアゴの数ミリの両刃部分についても同様です。
また、明確な基準はないのですが、「細いキズ・小さなキズがひとつかふたつある」という場合は合格とし、出荷することがあります。
仕上げ作業が手作業のため、小さなキズを100%防ぐことができないというのが主な理由です。
◎検品の基準
検品基準は、「家庭用万能包丁としての性能を発揮できるか」です。
芸術品としての美しさを求めるのではなく、「家庭で役に立つ・気軽に使える」という前提の家庭用万能包丁として、その性能を発揮できるかどうかを基準にしています。
また、ユニバーサルエッジは「片刃」であることが大切なため、バリ取りの作業は必要最低限にする必要があり、「バリの取りすぎ」に注意して作業が行われます。
そのため、バリについては、ほんの少し残る場合があります。
また、少量のバリは完全に除去しなくても作業や人体に対して悪い影響はないということもふまえ、検品の基準にしています。
※詳しくは以下を参考に
切っ先とアゴに残る両刃部分(長さ数ミリ・9:1程度の両刃)については、
「刃幅を保つ(包丁の寿命を長くする)」
「シームレス砥ぎのしやすさ(直線に近いほどやりやすくなる)」
「調理では切っ先とアゴ部分の刃付けが重要でない」
「焼き付き予防」
などを考慮し、少しの両刃は合格としています。
下図は、切っ先とアゴに両刃の部分が残る理由の概念図です。
元々両刃の包丁を片側から砥ぎ、図の赤線の刃線を持つ片刃に研ぎます。

図の切っ先とアゴの数ミリの水色の部分が両刃になっている場合があります。
「切っ先側」は、主に焼き付きによる変色や変質を防ぐため強く当て過ぎないように砥ぎ、「アゴ側」は、主に刃幅を確保するために控えめに砥ぎます。
結果的に切っ先とアゴの数ミリが両刃になることがあります。
また薄刃包丁の直線的な刃線の特徴を持たせるためと、シームレス砥ぎをしやすくするために、刃線全体を直線に近づけるように赤線のような刃線をイメージして砥ぎ直します。
余談:
「切れ味」については、紙の筒が切れるような究極の刃付けではなく、誰もが家庭で維持できる「レベル8」の切れ味をクリアしていれば出荷基準を満たすと判断しています。
「紙を切る」という作業で刃付けの確認をする場合、アゴから紙を切り始めますが、アゴの数ミリの両刃部分から紙を切り始めると切れ味が悪い傾向になります。
しかし実際は「食材をその部分から切り始めることはない・仮に食材を切るとしても食材にとっては必要充分な切れ味・包丁は紙を切る道具ではない」などの理由から、検品については「合格」としています。
※切れ味についての考え方
◎仕上げ作業の内容
2026年現在、ユニバーサルエッジの仕上げ作業の多くは電動のベルトサンダーを使っています。
中国から輸入される包丁は、両刃の状態で日本に届き、それをユニバーサルエッジに加工します。
加工の作業は以下のような内容です。
第一段階:
ジルコニア80番〜100番で刃線全体を片刃にします。
入荷した包丁は刃線全体が曲線のため、ユニバーサルエッジの理想に近い刃線、つまり刃元側半分を薄刃包丁のような「直線的な刃線」に砥ぎ直しながら片刃にしていきます。
このときに大きなバリが出ます。
24丁ごとにベルトを交換しますが、1丁めと24丁めでは研削力が大きく変わるため、力の入れ方を工夫します。
第二段階:
アルミナ400番で第一段階で砥いだのと同じように砥ぎ、刃先とバリの接点を薄くしていきます(接点のつながりを弱くしていきます)。
接点が薄くなった時点で反対側も砥ぎ、バリを落とします。
この作業のときに、光の向きの関係で小さなバリが発見できない場合があり、検品時にそのバリが発見されることがあります。
発見されたバリが「道具として問題ない範囲」と判断された場合は検品合格です。
アルミナ400番は100~200丁ごとに交換します。
やはり最初と最後では研削力が変わり、力加減を工夫します。
この2段階はベルトによるドライ研磨のため、焼き付きに気を付けながらの作業になります。
特にアルミナ400番で無理をすると切っ先とアゴに茶色や紫色の焼き色がついてしまうことがあり、明らかに色がついてしまったものは検品不合格となります。
第三段階:
フェルトベルトにごく少量の白棒を当ててから刃の左右を軽く砥ぎます。
この作業で落ち切らなかったバリが、検品時に発見されます。
次に、切っ先とアゴに両刃が残る理由についてです。
切っ先側が両刃になる主な理由は、焼き付きによる変色を予防するために、強い力で砥がないからです。
切っ先は焦げやすいため、それを防ぐように砥ごうとすると包丁をベルトに押し付ける圧力が足りなくなり、両刃の状態が少し残ることがあります。
アゴ側が両刃になるのは、主に刃幅を確保するためです。
包丁の寿命を長くするために刃幅を減らさないように気を付けるのですが、そのとき、思い切りが足りないとアゴ側が少しだけ両刃の状態で残ります。
悪影響がないと判断できる程度の両刃は、砥ぎ直すことなく検品を通します。
包丁の寿命が延び、砥ぎ時間の節約になるためです。
切っ先もアゴも実際の調理では刃離れ効果を期待して使う場所ではないので、8:2程度の両刃が数ミリ残っている程度は検品時に合格としています。
◎検品不合格率
検品で不合格になる包丁は10%前後です。
中国から輸入された時点で、10%弱が不合格になります。
その理由は
「ハンドルのシミ(全体の1%以上の割合である)」
「キズや汚れ(金属粉の引きずりによる線やシミなど)」
「中空のハンドル内に金属片(カラカラ音)」
「刀身の歪み」
などです。
次に日本での最終仕上げのときに2~3%が不合格になります。
人間の不安定さや不注意による「砥ぎ過ぎ・焼き色の付着」など、単純なミスがほとんどです。
※検品不合格の包丁は「砥ぎの練習用」「アウトレット用」「切る実験用」などに使われます
◎どのような理由でも返品や交換に応じます
バリと両刃部分についていろいろ書きましたが、ユニバーサルエッジ購入後の不具合はもちろん、思っていたものと違ったなど、どのような理由でも、返品や返金に応じています。
ユニバーサルエッジは、実用新案を取得した世界初の刃付けの包丁です。
メリットの多い優れた万能包丁ですが、片刃ならではのデメリットもあるため、サイトやブログではデメリットも積極的にお伝えしています。
しかし片刃と両刃の違いを確認しないまま購入し、購入後にデメリットに気付くお客様もいらっしゃいます。
ユニバーサルエッジ購入後の不具合はもちろん、思っていたものと違ったなど、どのような理由でも、返品や返金に応じます。
返品交換をご希望の方はお申し付けください。
また、ご購入検討の際は、以下のブログも参考にしていただければと思います。
以上、JOIZUのバリと切っ先とアゴの両刃部分についてでした。


