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​よくある質問

Q1:片刃のシェフナイフを使うコツはありますか?

A:右利きの場合、包丁を少し左​に傾けて使うとよいです。

​ 私の体験を紹介しています 初めての片刃のシェフナイフ①

              初めての片刃のシェフナイフ②

              初めての片刃のシェフナイフ③

Q2:片刃のシェフナイフは和包丁の片刃とどう違うんですか?​

A:刃先からしのぎまでの距離(切り刃の幅)が違います。

片刃のシェフナイフは1.5ミ㎜前後、和包丁は10㎜~30㎜ほどです。砥ぎ角に大きな差はありませんが、刃の厚さが違うため、切り刃の幅に差が出ます。切り刃の幅が狭い片刃のシェフナイフは、切り刃と食材の接触面積が少ないため、切った食材が右側にめくれる効果があります。

また、薄刃なので、片刃のデメリットが改善され、刃離れやしなりを利用した砥ぎやすさなどのメリットが引き出されています。

Q3:家庭用のまな板はどんなものがオススメですか?

A:私はコスパや衛生面、刃当りなどトータルな面から、ポリエチレンのまな板をオススメしています。

色は汚れや食材の色がわかりやすい白がいいかと思います。

和包丁をお使いの方には、特殊エラストマーの柔らかいまな板をオススメします。木のまな板は、家庭用にはメンテナンスや衛生面などからオススメしていません。

いろいろな素材のまな板を使った感想など詳細はこちら

Q4:片刃のシェフナイフの研ぎ方を教えてください​

A:「片刃のシェフナイフ」だからこそできる「シームレス砥ぎ」をしています。​ 研ぎ方はこちら

A:私は砥石を選びます。それは私が普段から「シームレス砥ぎ」を使っているからかもしれません。結のような「しなる包丁」があれば「砥石+シームレス砥ぎ」が使えますので、包丁を選ぶときは、刀身が薄いものを選ぶことをオススメします。簡易シャープナーは、刃が傷み、刃線も乱れ、包丁の寿命も短くなります(※)。

今後、砥石と簡易シャープナーの中間のような便利な砥ぎ器を開発予定です。

Q5:砥石と簡易シャープナーはどっちがいいの?

Q6:和包丁と洋包丁の違いは?

A:新しい素材やデザインの登場によって昔よりも定義があいまいですが、和包丁は「片刃・ハガネ」、洋包丁は「両刃・ステンレス」のイメージです。現在は、両者の良い部分が融合し、家庭用包丁も進化しています。家庭用包丁の主流は、ハガネ製の菜切り包丁からステンレス製の三徳包丁になり、現在はステンレス製のシェフナイフと、便利さを追求しながら進化しています。「家庭用」という前提で考えたとき、「ハガネかステンレスか」という議論はステンレス、「三徳包丁かシェフナイフか」という議論は、シェフナイフでほぼ決まりです。※三徳包丁とシェフナイフの違いはこちら

 

今、私が研究している「両刃か片刃(実用新案登録3227805号の片刃)か」というテーマも、私の実務経験から「片刃」だと感じています。 今後はさらに進化した、ステンレス製の「片刃」のシェフナイフが主流になると思います。

Q7:ハガネの方が切れ味がいいんでしょ?

A:技術の進歩で、鋼とステンレスの定義が曖昧ですが、私の考えは下記のとおりです。

メーカーが研いだ新品状態の刃付けなら、ハガネの方が切れ味は良いと思います。しかし家庭レベルでは、金属の特徴を活かす砥ぎ方ができる人は少なく、金属の性能を発揮できないので、ハガネの特徴を総合的に考えると家庭用包丁としては不向きだと思います。

また、切れ味の維持のために手間がかかります。たとえばハガネの包丁は、10の切れ味を保つのに10の手間がかかりますが、ステンレスなら、8の切れ味を2の手間で維持することができるというイメージです。

また、「錆びやすく欠けやすい」という特徴があり、寿命が短いです。様々な理由から、ハガネの包丁は家庭用としてオススメしていません。

ハガネの切れ味はステンレスより良いと思いますが、家庭用包丁には切れ味以外にも大切な要素が多くあり、ステンレスは総合得点で優れていると思います。

Q8:割り込み包丁を片刃に砥ぐことは可能ですか?

A:可能です。ただし、金属と金属の境目(通常刃先から3~5㎜)までにしておくことがポイントです。

実際に私は2丁の包丁を自分で砥いで試したことがあり、片刃包丁として使えることを実証済みです。

減り方の観察をする限りでは、頻繁に研いでも5年以上使えると思います。

ただし、割り込み包丁は刀身全体が膨らんでいる(ハマグリ・コンベックス)形状が多く、薄切りの時の左側面の安定性に欠けます。

ステンレスの「結」と同じような安定した薄切りは難しいかもしれません。

また、割り込み包丁はステンレスと比較して刀身が硬い傾向があり、シームレス砥ぎが難しいかもしれません。

割り込み包丁は錆びも出やすくなり、家庭用としてはあまり適当ではない気がします。

Q9:シェフナイフでパンを切れますか?

A:はい。「焼きたてパン(表面がカリカリのパン)」をのぞき、ほとんどのパンを切ることができます。

パン切り包丁の方が楽に切れる場合が多いですが、シェフナイフで切った方がパンくずも少なく、断面も美しく仕上がる場合もあります。刃渡りが180㎜以上のシェフナイフなら、多くのパンに対応できます。

片刃のシェフナイフとパン切り包丁で、市販のパン(4種類)を切ってみました。

①普通の食パン、②デニッシュパン、③柔らかふわふわのパン、④メロンパン

 

どのパンも片刃のシェフナイフで切ることができます。しかし、③の「柔らかふわふわパン」は、パン切り包丁の方が切りやすかったです。また、パンの「切りクズ」については、片刃のシェフナイフの方が出にくい傾向ですが、大きな差はありませんでした。毎日いろいろな種類のパンを切る人や、焼き立てパンを切ることが多い人はパン切り包丁は欠かせませんが、「たまに食パンを切る」という生活なら、片刃のシェフナイフで充分対応できると思います。

Q10:なぜ片刃のシェフナイフは市販されていないんですか?

A:「片刃のシェフナイフのメリット」を研究しているメーカーがないからだと思います。

包丁業界には「シェフナイフは両刃」「和包丁は片刃」という考えがあり、片刃のシェフナイフは、本格的に研究されていないのが現状です。また、片刃にすると、右利き用と左利き用の2種類を用意する必要があり、コストがかかることもその理由かもしれません。

実際、「当社のシェフナイフは片刃寄りに砥いでいます」と宣伝しているメーカーでさえ、それを左右兼用として販売しています。単純に「片刃のシェフナイフ」でしたら、以前売られていたことはありますが、私が提案する片刃のシェフナイフ(実用新案登録第3227805号の刃付け)は、これまでに「結」以外でどのメーカーからも発売されたことはありません。

Q11:いままで一般家庭に片刃のシェフナイフがなかったのはなぜ?

A:理由は2つあります。

ひとつめは、一般家庭では、簡易シャープナーを使って砥ぐことが多いためです。シェフナイフは両刃用の簡易シャープナーで砥がれるため、一般家庭には片刃のシェフナイフはほとんどありません。

ふたつめは、プロの砥ぎ師に出せば両刃に砥がれるからです(私は以前、両刃の包丁を片刃に砥いでくださいとお願いして断られたことがあります・なので自分で砥ぐようになりました)。

砥石を使って砥ぐ家庭では、「気がついたら片刃になっていた」ということはあり得ます。

右利きの人は右側の刃を多く砥ぐ傾向があるからです。プロの世界では、自分で包丁を砥ぐ職人が多いので、片刃に砥ぐこともあるようです。

Q12:スライド切りとスイング切りの違いは?

A:スライド切りは、コンパクトで素早い「和」の基本の動き、スイング切りは、大きくゆったりした「洋」の基本の動きです。スライド切りは、包丁の峰の角度がまな板に対して変わらないまま動きますが、スイング切りは峰の角度が変わります。

また、スライド切りの方が食材の断面にツヤが出て、安全な切り方です。

スライド切りはコンパクトで安定した動きが可能ですが、スイング切りは大振りになるため、動きが不安定です。

※スライド切りをするには、「直線的で乱れのない刃線の包丁」が必要です

 

参考動画

動画は、大根の薄切りと千切りを例に、「スライド切り」と「スイング系の切り方(スライドスイング切り)」を比較しました。薄切りでは、両者の切る速度はほぼ同じですが、スライド切りの方が厚さが均一で安定感があります。

「スライド切り」と「スライドスイング切り」の比較

Q13 なぜ洋食の世界ではスイング切りがメインなの?

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​↑まな板に当たらない

​(切り離れが悪い)

A: 上記の動画でスライド切りの方が合理的だとわかりますが、洋食の世界ではスイング系がメインです。

「洋」の世界でスイング切りを使う理由は主に3つあります。

 

1:砥石を使わないから(アゴ付近の刃線が乱れているから)

「洋」では砥ぎ棒か簡易シャープナーを使う場合がほとんどですが、それらを使うとアゴ付近の刃線が凹むことがあり、「スラド切り」ができなくなります。簡易シャープナーを使う家庭では、アゴ付近の刃線が乱れることもあります。

写真のような凹みがでてしまうと、スイング切りを使わないと食材が切り離れなくなります。

 

 

2:プロほど長くて重い包丁を使うから

洋食の世界では、大量調理をする現場ほど、長い包丁(重い包丁)を使うことになります。

スライド切りをするには包丁を持ち上げる必要があるため、長い包丁では疲れやすいです。

疲労を少なくするには、切っ先をまな板に付けたままハンドルの上下運動で切る方が楽なため、スイング系の切り方が主流になります。業務レベルでは重い包丁を使いますが、家庭レベルでは軽い包丁を使うので、スライド切りをすることが可能です。

しかし「1:」のように、アゴ付近の刃線が凹んでいる場合、スイング切りをすることがクセになってしまいます。

 

 

3:先輩たちからスイング切りを教わるから

「刃線が乱れた包丁・重い包丁」を使うと、スイング系の切り方をすることになります。

先輩がスイング切りをしていると、後輩は、スイング切りを教えてもらうことになります。そのためスイング切りを、なにも疑わずに使っている人もいます。自分がスイング切りをしているかもわからないかもしれません。砥石を使うとアゴ付近の刃線は乱れないので、今後、砥石を使って砥ぐことが普及すれば、「洋」の世界でもスライド切りをする人が増えるかもしれません。

 

 

余談:

「洋食の世界ではスライド切りを使わない」ということが、よくわかる包丁が以下の包丁(ROYALVKB シェフナイフ)です。この包丁でスライド切りをするとアゴ部分がまな板に当たらず、刻み作業ができません。

「ROYALVKB 三徳包丁」も同じ構造なので、スライド切りができません。三徳包丁は、刀身のアゴ側で「スライド切り」がしやすいことが特徴ですが、この構造では三徳包丁の特徴が活かされません。西洋ではスライド切りを使わないということがわかる一例です。

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​切り離れが悪い

​刃線が乱れた包丁

Q14:シームレス砥ぎの動画を見ました、水に浸していませんが・・・

A: 6000番以上の砥石を使う場合は、砥ぐ作業の直前に濡らせば充分です。

ステンレスの包丁は、家庭レベルの使用では大きな刃欠けをすることはほとんどなく、普段のメンテナンスは、6000番の砥石でできます。6000番の砥石なら、ほとんど水を吸い込まないので、砥石の表面が濡れていればOKです。

水をほとんど使わないことと、研ぎ時間が短いため、周囲が汚れにくいことも特徴です。

「泡が出なくなるまで10分以上水に浸す」という説明があるのは、荒い砥石で砥ぐ場合です。

昔の金属は今の金属より靭性が低いので刃欠けしやすく、刃線を整えるためには大胆に研ぎ直す必要があり、粗い砥石を使いました。粗い砥石は空洞が多く水分をたくさん吸収するため、水に浸す必要があります。

砥石の空洞を水で充満させておかないと、研いだ鉄の粉が水と一緒に砥石の中に吸い込まれてしまい、砥石の中で錆びて、割れやニオイの原因になります。

※木のまな板を濡らしてから使うのと同じ理由です。

Q15:シェフナイフでもパン切りができるなら、パン切り包丁はなぜあるの?

A:表面が硬い「焼きたてパン」などは、シェフナイフのではきれいに切れないからです。

シェフナイフは、パン切り包丁と同程度の刃渡りがあるため、ほとんどのパンを切ることができますが、苦手な分野が、焼きたてパンなど、「表面が硬いパン」です。

表面が硬いパンは刃が滑ってしまうため、鋸刃や波刃の「パン切り包丁」が必要です。

鋸刃や波刃のパン切り包丁なら、表面を削り取るように切ることができます。

Q16:なぜ和包丁は刃が厚いものが多いのですか?

A:理由は主に3つあります。

 

「1:金属の特徴」「2:技術の不安定さ」「3:生活様式」

 

 

1:昔の金属の特徴によるもの

刃物は、基本的に薄いほど良く切れますが、昔の金属は刃欠けしやすく品質が安定しなかったため、強度を出すためにはある程度の厚さが必要でした。現代の金属は刃欠けしにくく品質も安定しているので、刃を薄く作ることが可能です。

 

 

2:技術の不安定さによるもの

昔の包丁は「手作り」だったため、現代の刃物のように刀身の厚みが均一になりませんでした。厚みが不均一な刀身は折れたり曲がりやすいため、技術の不安定さによる強度不足を刃の「厚さ」で補っていたと考えられます。

現代の技術があれば、より薄く、より均一に刀身を作ることができます。

 

 

3:生活様式によるもの

昔は各家庭で鶏や魚などを解体していたので、骨を叩き割るための重さ(厚さ)があると便利でした。

現代は、家庭で骨を断つことがほとんどなくなり、厚い刃が無用になりました。

 

 

上記の理由から、昔の和包丁の刃は厚かったのですが、現代でもその文化を受け継いでいるためか、和包丁の刃は厚い傾向があります。私は、家庭用包丁としては「薄くて軽い刀身」が好きなので和包丁は使いませんが、一部のプロや愛好家の間では、厚みのある刃の和包丁が好まれています。

Q17:ダイヤモンド砥石はどうですか?

A:正しく管理すればとても便利です

 

私が使っているのは「電着タイプ」の400・1000の両面砥石ですが、刃付けを大きく変えるときにとても便利です。

「砥石の10倍の速さで砥げる」という宣伝も見かけるように、私が手で砥いでも、両刃から片刃にするのに20分かかりませんでした。片刃から両刃にするならさらに短い時間でできそうです。

また、通常の荒砥石と違って「水に浸す必要がない」「砥石の面がほとんど凹まないため修正する必要がない」「落としても割れない」「本体が削れないため周囲が汚れない」など様々なメリットがあります。

「正しく管理すれば」というのは、本体が錆びやすいため、「お湯で洗って素早く水分を拭き、乾燥させる必要がある」ということです。一般家庭では大きな砥ぎ直しをすることがないと思いますので、3000番以上のダイヤモンド砥石が便利だと思います。

3000番以上になると「レジン・焼着」と呼ばれるタイプのダイヤモンド砥石になり、値段も1万円以上しますが、上記のメリットがありますのでお得だと思います。

私は現在「刃の黒幕12000番」を使っていますが、次の砥石はダイヤモンド砥石の6000番にする予定です。

 

私の経験からダイヤモンド砥石のメリットをまとめると、

・作業が早い

・水に浸す必要がない

・家庭レベルの使用では修正の必要がない

・落としても割れない

・本体が削れないため周囲が汚れにくい

となり、とても便利な砥石だと思います。包丁が「石」から「金属」になったように、砥石も、「石」から「ダイヤモンド」の時代になってもいいかもしれません。