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玉ねぎのみじん切りを縦に切るか斜めに切るか ―長いの問題―

  • 2025年12月25日
  • 読了時間: 6分

更新日:2025年12月30日


玉ねぎのみじん切りの最初の切り込みの方向について、以下の質問をいただきました。


「切り込みは縦よりも斜めの方が ”長いの” ができないのでは?」



「縦」「斜め」とは、簡単に書くと下図のような意味です。




この質問は以前から何度かいただいたことがあり、私が修行をしたレストランでも話題になったことがあります。

包丁ユーザーや生徒さん、そしてお客様との包丁談義では、その都度簡単にお答えしていたのですが、あらためて「長いの問題」として書こうと思います。



弊社がオススメしている玉ねぎのみじん切りは、以下の動画をご覧いただくとわかるように、「スライド切り(包丁の角度がまな板に対して垂直)」だけで切っていて、後述する「斜め切り」や「横打ち」「二度打ち」などを使っていません。

安全で楽しい切り方なのですが、「長いの」が一定の量できあがります。


紫玉ねぎのみじん切り2画面同時再生動画


※詳しい解説付きのブログはこちら




以下、「長いの」と「斜めに切る」の説明から始めます。



◎「長いの」とは


下図黄色の形の玉ねぎが「長いの」です。

赤線のように、上から縦に切り込みを入れるだけでみじん切りをすると「長いの」ができます(玉ねぎの左側の「長いの」は省略しています)。



実物の写真

赤い線のように「縦」に切り込みを入れると「長いの」ができます





◎「斜めに切る」とは


「斜めに切る」とは、半分に切った玉ねぎの中心に向けて切る、またはそれに近い切り方です。

この方法は縦に切るより難易度は高いのですが、「長いの」はできません。

見てわかるように、みじん切りの大きさに大小の差はありますが、「長いの」がないため、みじん切りの結果としては均一に見える傾向が高いと言えます。


下図は斜め切りの極端な例です。

中心に向かって切ります(途中から玉ねぎの向きを変える必要があります)




そして下図は縦と斜めの中間の切り方です。

この切り方は途中から玉ねぎの向きを変えなくてもでき、「長いの」ができにくい中間的な切り方です。







◎質問の答え


では答えです。


「切り込みは縦よりも斜めの方が ”長いの” ができないのでは?」


という質問の答えは、もちろん「その通り」です。



みじん切りの時に「長いの」を作らないことが目的なら斜め切りが有効です。

しかし、長いのがあっても良いのであれば、縦に切る方が早くて安全です。


私自身、みじん切りについて様々な方法を考えた結果、「安全性・作業時間・楽しさ・調理方法・みじん切りの目的」などの総合的な判断から、最終的には「縦に切るだけ」、つまり「長いのはあってもよい」という結論になりました。

そのため弊社のみじん切りは、最初の切り込みを「縦」に入れることをオススメしています。





◎「長いの」があってもよい理由などの説明


玉ねぎのみじん切りの中に「長いの」があってもよいという結論は、家庭での料理を前提としています。

それをふまえて下記のような事を考えると、「長いの問題」を解決するヒントになると思います。


●「長いの」は料理中に形が崩れて短くなる

●自分が作りたい料理の中に「長いの」があるとどのような問題が起こるのか

●たとえ斜め切りをしても内側と外側で差が出るので均一にはならない

●縦に切れば全て同じフォームで切ることができるので安全

●「長いの」はみじん切りの目的を達成していないのか

●最後に二度打ちをするなら「長いの」があってもよい

●縦と斜めの切り方のどちらがメリットが大きいか





◎「長いの」があってはいけない場面の対策


生のみじん切りをそのまま使う料理なら、見た目的に「長いの」は避けるべきかもしれません。

また、「粗みじん切り」かつ「生に近い状態」で料理を作る場合は、形が残りやすいので「長いの」があってはいけない場面かもしれません。

そのようなときは「斜め切り」「横打ち」「二度打ち」が必要になると思います。

私個人としては、安全度の高い「二度打ち」をオススメします。

以下、対策としての「横打ち・二度打ち」の説明です。



対策1:横打ち(※)

※このブログではこのように表現しますが決まった言葉があるわけではありません


「長いの」ができるのを防ぐための方法として、下図水色の線のように「横打ち」を数回入れる方法があります。

「縦に切ったあと、まな板と水平に包丁を動かして横に切れ目を入れる」というのが「横打ち」です。

玉ねぎのみじん切り

下から数ミリ間隔で3回ほど「横打ち」を入れると「長いの」がほとんどなくなりますが、切れ味の良い包丁やちょっとしたコツが必要なため、弊社では「一般家庭で実践するにはデメリットが大きい」と判断しています。




対策2:二度打ち(※)

※このブログではこのように表現しますが決まった言葉があるわけではありません


まな板の上で包丁を振り子のように動かして、玉ねぎのみじん切りをさらに細かく切る方法です。

切り終わった後に「長いの」が気になる場合、「長いの」を中心に「二度打ち」をしますが、「垂直切り」に近い動きになるため、玉ねぎの細胞がつぶれてしまうことと、玉ねぎ全体がまな板に広がってしまうため、「涙成分」がたくさん出るというデメリットがあります。

また、切り終わった玉ねぎを集めるのもひと手間かかります。






◎「長いの」対策の補足説明


上記「横打ち・二度打ち」以外の対策として「切り込み数を増やす」という方法があります。

玉ねぎの最初の切り込みの間隔を狭くし薄く切ることによって、「長いの」が調理の時に崩れやすくなります。

形としてはさらに長くなったように見えますが、実際に調理をしてしまえば崩れやすいので気にならないはずです。


玉ねぎのみじん切り図




◎結局どうすればいいの?


結局は「切るのが楽しい!料理が楽しい!」と思えるなら、どのような方法でもよいと思います。


ただ、「玉ねぎがくっついて面倒・ケガしそうで怖い・涙が出る・プロセッサーだと片付けが面倒」などのお悩みがある場合は「弊社オススメの方法」を試していただきたいです。

弊社オススメの方法には、以下のような特徴があります。


1:安全

2:作業が早い

3:作業の音が静か

4:まな板の上で散らからない

5:涙が出にくい

6:まな板や包丁が減りにくい

7:手にニオイがつきにくい

8:1本の包丁でできる

9:1種類の切り方でできる


具体的には以下のブログを参考にしてください(冒頭で紹介した動画と同じです)。

玉ねぎのみじん切り



「ユニバーサルエッジ+弊社オススメの方法」で切ると以下のように切ることができます

※玉ねぎの硬さや大きさによって結果が変わります。また、製造時の包丁の個体差(刃先厚と砥ぎ角の組み合わせ)によっても結果が変わる場合があります(思ったように切れない場合はお問い合わせください)。




以上、玉ねぎのみじん切りの「長いの問題」についてでした。

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