ユニバーサルエッジをご購入いただいたお客様から、「砥ぎ方・砥ぎ角」について質問をいただくことが増えました。
以下、説明させていただきます。
1:現在おすすめの方法 2:砥ぎ師にお願いするときの注意事項
3:砥ぎ角測定器の実用新案進捗状況 4:研ぎ師の方へ
1:現在おすすめの方法
ユニバーサルエッジは、「完全片刃・砥ぎ角18度で砥ぐこと」で性能を発揮できるように設定しています。
条件から大きく外れてしまうと、期待する性能を発揮できませんので、できるだけ18度の完全片刃で砥いでください。
ご自分で砥ぐ方に現在お勧めしているのは、峰と砥石の距離を測る方法です。
砥ぎ角18度の目安は「結(完売)」と「PROCEED」が12㎜、「千切り名人」が13㎜です。
不安な方は、少し鋭角に砥いで、切れ味が復活しなければ徐々に鈍角に砥ぐと、うまく砥げると思います。
砥ぎ方は、シームレス砥ぎがお勧めです。
※裏はベタ砥ぎではなく、峰を数ミリ浮かせて刃先を軽く砥いでバリを取り除きます(刀身は砥石に触れません)。
2:砥ぎ師にお願いする場合の注意事項
砥ぎ師にお願いするときは「洋包丁ですが、18度の完全片刃にしてください」と伝えてください。
必要に応じてこのサイトを紹介してくださってもいいと思います。
https://www.katabayui.com/post/seamless
ユニバーサルエッジの刀身の形は「牛刀(洋包丁)」です。
「和包丁は片刃・洋包丁は両刃」という意見や、金属の質などの関係で、過去の常識では「洋包丁は両刃だから片刃に砥いではいけない」というイメージがありました。
しかし実際は、洋包丁を片刃に砥いでいるプロも多くいます。
もちろん便利だから片刃にするのですが、包丁業界ではいまだに「牛刀は両刃(片刃にしてはいけない)」という考えもあります。
そのため、砥ぎ師にお願いすると、ユニバーサルエッジを両刃に仕上げてしまう可能性があります。
なので、あらかじめ砥ぎ師に「18度の完全片刃にしてください」とお願いしてください。
私は以前、都内でも有名な会社に「片刃にしてください」とお願いし、「牛刀は両刃なのでできません」と断られたことがあります(その場で2度お願いしましたが断られました(^^♪)。
そのおかげで自分で砥ぐようになったので、今では感謝していますが、「洋包丁は両刃でなければならない」と信じている砥ぎ師も少なくないのが現状です。
砥ぎ師が「顧客の満足のため」に包丁を砥いでいるなら、必ず顧客の言う通りにしてくれますし、仕事熱心な砥ぎ師は、「18度」と言えばそのように砥いでくれますので安心してください。
「18度なんてわからない」と言われた場合は、峰と砥石の距離が「12㎜(13㎜)」と説明してください。
もし対応が難しいと断られてしまった場合は以下までメールください(^^♪
私が300円で砥ぎます。
kataba.hocho@gmail.com
※ユニバーサルエッジ(結・PROCEED・千切り名人)以外の家庭用包丁につきましてはお問合せください
3:砥ぎ角測定器の実用新案進捗状況
現在、家庭で手軽にユニバーサルエッジを砥ぐための「補助器具」を開発しています。
その一環として、18度を測るための測定器について、実用新案の申請をしています。
実用新案が取得でき次第、できるだけ早く皆様にお届けしたいと思っています。
もう少しお待ちください。
4:研ぎ師の方へ
最近、複数の研ぎ師の方から、ユニバーサルエッジや洋包丁の完全片刃化について問い合わせをいただいています。
ユニバーサルエッジは国内で300丁ほど販売しているので、今後ユーザーから「ユニバーサルエッジに研いでください・18度の完全片刃でお願いします」と言われたときは、そのように砥いでいただけると嬉しいです。
目に見えるような糸刃・小刃は不要です。
また、ユニバーサルエッジ以外の洋包丁の完全片刃化につきましては、刃先厚と研ぎ角の組み合わせのバランスや、刀身自体の厚さのバランスなどが大切になります。
刃離れは良いが切り込み抵抗が強い、またはその逆など、ユニバーサルエッジと同じ万能性を持たせることはできないのでご注意ください。
実用新案の取得後(現在申請中)になるのですが、お問い合わせいただければ、18度を正確に測り、角度がぶれない砥ぎ方(※)を紹介させていただきます。
※この砥ぎ方は、すべての包丁の研ぎ角に対応できますので、普段の砥ぎにも応用できます
以上、ユニバーサルエッジの「砥ぎ方・砥ぎ角」についてでした。