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「拒絶」からの意匠登録完了 ―特許庁との関わり―

更新日:8月11日



先日、1年ほど前に出願した「意匠登録」の申請が認可されました。



届いた封筒です。

この封筒も私にとって日常の一部になりつつあります。



「包丁なんでも相談室」をバックに


今回の登録は、特許庁から一度は「拒絶」されたのですが、詳細説明を添付し再度審査請求をしたところ、無事認可されました。






◎特許庁とのかかわり


私と特許庁との関わりはすでに6年になり、ユニバーサルエッジの刃付けに関する実用新案を筆頭に、これまで意匠・商標・特許など10件以上の申請をしました。


詳しい事情は省略しますが、特許庁に実用新案を申請するきっかけになったのは、当時お付き合いしていた包丁メーカーの意向が変わり、私が個人的に行動しなければならなくなったためです。

私は申請についてなにも知らなかったため、ゼロからスタートすることになりました。


登録代行業者にお願いするほどの金銭的な余裕はなく、全て自分で手続きをする必要があり、YouTubeの動画を何本も見て勉強しましたが、初めての単語や特殊な言い回しを前にして半泣きになったこともありました(´;ω;`)笑


わからないことはお店のマスターにも手伝っていただき、知財に詳しい知人などから助言を聞いたりしながら根気強く手続きを進め、申請をしてから1年ほどたったある日、特許庁から実用新案の証明書が入った封筒が届きました。



証明書が届いたときの感動は言葉にはできませんでした。

大きな感動の理由は、日本で初めてのアイデアということが公的に認められたこと、読み慣れない言葉や言い回しと向き合いながら深夜まで勉強した日々が報われた、という2つの喜びが重なったためです。



以下の写真は私にとって初めての証書を手にしたときのものです。

2020年9月のことでした。


「片刃のシェフナイフ」の実用新案証書

買ったばかりのバイクXSR700と共に



その後、「特許以外の知財は頑張ればなんとかなる」ということを知り、今後大切だと思われるアイデアをいくつか申請し、現在も便利なものを考案したときなどは、用途に応じた申請をしています。






◎知財も営業も拒絶から


私の申請書の書き方に不備があることがほとんどだと思いますが、申請するとまずは拒絶され、そこから特許庁のみなさんとやり取りが始まることが多かった気がします。

当初申請が拒絶されると落ち込むこともありましたが、電話で話すうちに、「職員のみなさんは協力的・ほとんどのことが電話で解決する」ということがわかり、いまでは「はじめは拒絶されるのがあたりまえ」という意識です。


これまでのユニバーサルエッジの営業でも、5年前は片刃のシェフナイフは拒絶されるのがあたりまえの状況でした。

そこから徐々に理解を得ていき、刃物業界の中に少しずつ理解者が現れました。

そして今年ついに、デザインコンペで新潟県知事賞をいただくことができました。

この賞状も私にとって初めての知財と同じ価値のある大切なものです。



私が考案した商品は全て世に出ていないものばかりなので、「はじめは拒絶されるのがあたりまえ」という意識で、丁寧に説明し、少しずつ理解者・協力者を増やしていきたいと思っています。



今回は以上です。

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