このブログには「ユニバーサルエッジは減りにくい」という話を頻繁に書いていますが、具体的にどのような減り方をするか紹介していませんでした。
今回は新品状態のユニバーサルエッジと、4万食を作った状態のユニバーサルエッジの比較写真を紹介します。
以下の写真の上が新品、下が4万食作った後です。
新品と比較したところ、195㎜の刃渡りが193㎜になっていました。
写真を撮った角度のためか、刃渡りが同じに見えますが、実際は下の包丁は刃渡りが2㎜減っています。
写真には書いていませんが、刃幅の減りは0.5㎜以下で、ほとんど変化していませんでした。
◎使用環境
客席40以上のレストランの仕込みと、スタッフの賄い食の仕込みに使われました。
この1丁だけで全ての仕込みをやりました。
切るものは、魚以外の食材全般です。
半解凍した冷凍ものも切ります。
野菜の皮むきもこの包丁です。
砥ぐ頻度は、3日に1回1分以内、12000番か6000番の砥石で砥ぎました。
※12000は刃の黒幕クリーム、6000はSK11レジンダイヤモンド
砥ぎ方は「シームレス砥ぎ」だけです。
メンテナンスは中性洗剤をつけたスポンジで10秒ほど洗い、水分を軽く拭き放置するだけです。
レストランの業務で使ってきたわりに、汚れも錆もなくキレイな状態を保っていると思います。
◎変化
包丁の変化については。金属のスリ傷、ハンドルの色が濃くなったこと、そしてハンドルの木の部分が少し膨らみ、微妙な「段差」ができたことです。
そして「刃線」にも変化が見られます。
刃線の乱れはありませんが、「そり」の部分のカーブが直線的になっていました。
ただ、この刃線の方が「全体のつながり」が滑らかで、新品状態より使いやすいと言えるかもしれません。
刃線が乱れないのはもちろん「シームレス砥ぎ」のおかげです。
むしろ4年間のシームレス砥ぎで、「刃線がさらに整った」と言ってもいいかもしれません。
◎ユニバーサルエッジの減り方
年間約1万食で4年間使ったので、4万食作った計算になります。
4年で2㎜の減りということは、40年使って20㎜の減りです。
つまり、40年で刃渡りが175㎜になる計算ですが、175㎜ならまだ家庭用万能包丁として使えます。
実は砥石とまな板の減り方を見ても、やはり両方ともほとんど減っていません。
私が知る限り、ユニバーサルエッジの減り方は、世界で最も減りにくい部類に入ると思います。
その理由は、片刃であることと、モリブデンバナジウム、シームレス砥ぎの組み合わせにあると思います。
もちろん硬い食材を切るときは電子レンジを使ったり、刃当たりの優しいポリエチレン系のまな板を使っていることも一因だと思います。
以上、ユニバーサルエッジで4万食作った後の減り方の差についてでした。
ユニバーサルエッジは本当に減りにくいことが、写真を通してわかっていただけたかと思います。
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