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「最も単純な刃付け」が生み出す効果

更新日:2月19日



ユニバーサルエッジの特徴のひとつ「最も単純な刃付け」が生み出す効果について書いてみます。




◎「最も単純な刃付け」とは


「最も単純な刃付け」とは、刀身の断面の形が以下のような刃付けです。

1枚の板の片側を赤線のように砥ぎます。











刃物には多様な刃付けがあり、それぞれにメリットとデメリットがあります。

その中でも「家庭用万能包丁」の刃付けとして最も単純で合理的なものが、上の図の刃付けです。



「熟練の技」で複雑に砥がれた刃付けの包丁もありますが、一度使ったら家庭では新品の状態に戻せなくなったり、砥ぎ直しサービスに出してから戻ってくるまでに時間がかかったりします。

家庭用万能包丁のユーザーの多くは家庭で砥ぐことが多いので、家庭用万能包丁にとっては「砥ぎやすいかどうか」ということが重要になります。



家庭用万能包丁の刃付けのポイントを簡単に分けると下記の4つです。



1:フラットグラインドかコンベックスグラインドか


フラットかコンベックスならフラットが単純です。

フラットはただ平らに砥ぐだけですが、コンベックスは曲率を考えながら砥ぐ必要があります。

また、どの程度の曲率のコンベックスにするか決め、それを維持することが必要になります。



















2:両刃か片刃か


両刃か片刃かなら片刃が単純です。

両刃の研ぎ作業は片刃と比較して、単純に2倍の手間がかかります。

また、人間が砥ぐ場合、利き手の関係があり、両方を均一に砥ぐことは困難です。

(あえて左右の刃を非対称に砥いた包丁もありますが、両刃の「左右兼用」というメリットはなくなります)。

片刃は100%片側だけ砥ぐので、作業が簡単です。



















3:段つきかどうか(小刃をつけた二段階の刃付け)


一段か二段かで言えば、一段の方が単純です。

二段刃は段をつけるための手間がかかります。

また、段の幅や角度の組み合わせが無数にあるため、一定に保つことが困難です。

一段の完全片刃なら、片側をただ砥ぐだけで維持できます。





















4:砥ぐ面積が広いか狭いか


砥ぐ面積が広いか狭いかなら、狭い方が単純(簡単)です。


















上記から、最も単純な刃付けとは「フラットグラインド、完全片刃、一段刃、薄刃」という条件だとわかります。

そして、その刃付けが「ユニバーサルエッジ」の刃付けです。

ユニバーサルエッジは、刃物として最も単純な刃付けなので、家庭でも砥ぎやすく、新品状態の刃付けを維持できます。




また、ユニバーサルエッジは、指定の角度を測り、それを固定できる「簡単包丁砥ぎセット」が付属しています。

これを使うことによって、初心者でも安心して新品状態と同じ刃付けを維持できます。

※簡単包丁砥ぎセットについてはこちら


数回の作業で慣れてしまえば、簡単包丁砥ぎセットを使わず砥げるようになります。

※簡単包丁砥ぎセットを使わなくなると弱いコンベックスグラインドになっていきますが、切れ味や刃離れ効果に悪影響はありません。





◎「最も単純な刃付け」が生み出す効果


ユニバーサルエッジの「最も単純な刃付け」が生み出す効果は以下です。


<ユーザーにとって>

「最も砥ぎやすくなった」

「最も包丁が長持ちするようになった」

「最も汎用性が高くなった」

「最も刃離れが良くなった」

「最も使いやすい片刃の包丁になった」

「最もコスパが良くなった」



<包丁メーカーにとって>

「最も効率よく作れる包丁になった」

「最も高いレベルでSDGs "つくる責任" を果たせるようになった」

「最も営業しやすい包丁になった」

「最も多くのユーザーの要望を実現する包丁になった」






◎まとめ


以下「最も単純な刃付け」に関してのまとめとして、以前も書いたものに手を加えて再掲載します。

上記の繰り返しもありますが、興味のある方は読んでみてください。


ユニバーサルエッジの完全片刃の刃付けは、刃物として考えられる最も単純な刃付けです。

単純な刃付けは、「砥ぎやすさ」に大きく貢献し、自分で砥ぐことができるので、常に快適な切れ味を維持できます。


両刃包丁の場合、左右の切り刃の砥ぐ割合や角度の配分を考慮した「左右非対称のこだわりの刃付け」や「職人技による究極の切れ味」を追求した刃付けなどがあり、一般家庭では維持できず、新品時の性能はすぐに発揮できなくなります。


また、左右兼用(利き手を選ばない)という両刃包丁のメリットは「左右完全対象(5:5の刃付け)」の砥ぎ方によって発揮されますが、これも、一般家庭で砥石を使った場合は、新品同様の角度で、かつ5:5のまま維持することは困難です。


予め左右の比率が5:5にセットされた簡易シャープナーを使った場合、5:5に砥ぐことはできても、「砥ぎ角が新品より鈍角になる(切れ味が落ちる)・刃先が荒れる(包丁の寿命が短くなる)・刃線が乱れる(切り離れが悪くなる)」という3つのデメリットがあり、やはり新品状態の刃付けを維持できません。


次に、片刃包丁でも「裏スキがなくなったら裏押しをしなければならない」「小刃・糸刃をつけなければらならない」というものがほとんどです。


「ユニバーサルエッジ」の完全片刃は、私が10万食を作った実務経験と150丁の包丁を研究した結果から、「裏スキ・小刃・糸刃」は全て不要としました。

この刃付けは、「ただ片方の面を砥ぐだけ」という、刃物として考えられる最も単純で合理的な刃付けです。

結果的に簡単に砥ぐことができるので、新品時の性能の維持も容易です。



また、「細かい刃付けはどうでもいい・包丁なんて切れればいい」という「こだわらない人」にも、迷わず完全片刃の刃付けをオススメします。

こだわりがない人にとって、ユニバーサルエッジはメリットばかりの包丁と言えます。



※小刃・糸刃が不用な理由はコチラ 


※「どうしても砥ぐのが苦手」という方のために、弊社では300円で砥ぎサービスも行っています。

300円で包丁が砥げる理由はコチラ 


※一般家庭で砥ぎにくい包丁は、各メーカーの「砥ぎサービス」を利用できますが、多くの場合2回目以降に数千円の費用がかかることがデメリットです(毎年2回砥ぎサービスを利用すると10年で5万円前後のコストがかかります)。

毎年包丁を買い替える方法もありますが、SDGsの視点から見ると疑問です。




以上、最も単純な刃付けが生み出す効果についてでした。


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