「Norikoさんの包丁教室に参加したら上手になりますか?」という質問をいただきました。
もちろん上手になります。
包丁レッスンについては思い出深いエピソードがいくつもあるのですが、はじめに、私の講師歴について少し書きます。
10年ほど前にさかのぼります。
私が今も仕事をしているレストランは、15年ほど前から「ウーフジャパン」という団体にホストとして登録していて、これまでに350人ほどの「ウーファー」さんを受け入れてきました。
※詳しくは「ウーフジャパン」と検索してみてください
ウーファーさんの中には「包丁の使い方を学びたい」という人も多く、私の修行当初は、お店のマスターが包丁の使い方を教え、私はマスターのアシスタントをしていました。
レストランで1年ほど修行したころ、マスターから「ウーファーさんに教えてみなさい」と言われ、「教え方」の修行をさせてもらったことが、包丁の使い方を教えることの始まりでした。
私がウーファーさんに包丁の使い方を教えるときは、厨房内には、包丁を習う「ウーファー」さん、包丁を教える「私」、その様子を見ながらウーファーさんと私に助言をする「マスター」の3人体制という期間がしばらく続きました。
修行を始めてから3年後、「もう教えられるレベルだよ」と言われ、それが私の講師歴の始まりです。
現在、レストランのマスターから教えていただいたことを私なりにまとめたものが、私の包丁レッスンメソッドになっています。
<6つのエピソード>
包丁の使い方を教えてきて、「生徒さんが上達した・包丁の理解が深まった」と感じたエピソードはたくさんあるのですが、その中から6つ書こうと思います。
1:ウーファーさんA
思い出深いのは以下の動画です。
メモ代わりに撮ったもので、画質も悪く、編集も上手ではないのですが、私にとっては記念になる動画です。
当時、長期滞在をしていたウーファーさんに、毎日1時間、10回のレッスンをしました。
動画前半は、練習前の切り方です。
刃中を使ったスイング系の切り方でした。
そして10回のレッスンの後、「卒検」と称して動画を撮りました。
スライド切りでリズムよく切れていることがわかると思います。
なによりも本人が、「楽しいからもっと切りたい」と言うほどでした。
そして最後の「手首の引き切り」もほとんどマスターしてしまいました。
ケガを防ぐ工夫をしているため、のびのびと練習できたことも、上達の要因だと思います。
このときの私は包丁の使い方を教え始めたばかりで、まだ20代でした。
2:ウーファーさんB
マレーシアからウーファーさんとして2ヵ月間の滞在をしたBさん。
ほとんど毎日一緒に仕込みをし、包丁の使い方を教えました。
2か月後、とても上手になったので、ユニバーサルエッジをお土産にプレゼントしました。
後日マレーシアから「千切りは私の担当になりました・包丁は母も使っています」と連絡がありました。
5年以上前のことですが、今でも時々連絡があります。
3:研修生
1回30分のレッスンをたくさんやりました(回数が多く、忘れてしまいました)
丁寧に作業をする女性で、教えたことはほとんど覚え、野菜の薄切りは私よりも、お店のマスターよりも上手になりました。
シームレス研ぎについても教え、ユニバーサルエッジの理解が深まり、お店の千切りサラダの仕込みもできるようになりました。
左が研修生、右がマスターです。
4:包丁メーカーの社長
ユニバーサルエッジの話をするために包丁メーカーの社長に会ったとき、「ぼくも切ってみたい」とおっしゃるので、キュウリの半月切りをしていただいたことがあります。
「普段包丁は使わないからねえ」と照れていらっしゃいましたが、楽しそうに切ってくださったことが私にとっては自信になり、良い思い出になっています。
5:包丁メーカーの社員
大手包丁メーカーの社員さんに、約3ヵ月間、私が切った動画を送ったり、ご本人が撮影した動画を私が見てアドバイスをしたことがあります。
メーカーでは包丁の使い方を教えていないらしく、当初包丁の使い方の基礎がわからなかったようですが、弊社サイトにあるほとんど全ての内容をお伝えしました。
確実に上達していることがご自身で感じられ、大変喜んでいただきました。
以下の動画は実際にご本人が送ってくださった動画です。
6:武生特殊鋼材株式会社
これは今年4月のことなのですが、仕事で福井県に行ったとき、武生特殊鋼材河野社長にお招きいただき、急きょ包丁関連の話をさせていただくことになりました。
社内の会議室と調理室で、ユニバーサルエッジの刃離れの秘密を話したり、実際にユニバーサルエッジを使っていただいたりしました。
時間が限られていたため充分なレッスンはできませんでしたが、とても有意義な経験になりました。
社員のみなさんにとっては、刃離れの気持ち良さや、最近の割り込み包丁は片刃に砥げることなどを理解していだたくことができ、新しい発見になったと感じました。
以上です。
私の包丁レッスンメソッドで練習すると、みなさん必ず「切るのが楽しい」とおっしゃいます。
その楽しさが「切りたい・練習したい」という気持ちになり、「継続」につながり、上達します。
私の役割は、「技術を伝えること」と同時に「楽しさを伝えること」だと思っています。
※ちなみに、私は「野菜の飾り切り」と「魚をさばくこと」はほとんどできません(^^笑
包丁の使い方について、私のレッスンメソッドを学びたい方は下記からお問合せください。
一般家庭の方はもちろん、包丁や料理関係のお仕事をしている方からのご連絡もお待ちしています。
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