白菜の芯の切り方、特にそぎ切り(斜め切り)を効率良く切る方法について書きます。
他の野菜にも応用できるので参考にしてください。
そぎ切りのメリットは、断面が斜めになるので火の入りがよくなり、調理時間が短くなること(時間と燃料の節約・同じ時間煮込めば柔らかくなる)と、野菜の出汁が出やすくなること、面積が大きくなるのでたくさんあるように見えることなどです。
たくさんあるように見えることで満足度が上がり、ダイエット効果もあるかもしれません。
切り方が鋭角になるほど斜め切りのメリットが活かされます。
では本題です。
白菜の芯を切るときの包丁の使い方は、刃渡りを長く使って切ります。
大きな芯ほど刃渡りを長く使った方が切りやすいです。
ポイントは、「芯の置き方」と「左右どちらから切るか」です。
以下の図にあるように、目的に応じて「山置き・谷置き」「左切り・右切り」を組み合わせます。
見た目を均等に切りたいなら「山置き左切り(動画アリ)」、左切りで楽に切りたいなら「谷置き」です。
効率を求めるなら「山置き右切り(動画アリ)」です。
◎山置きと谷置き
写真は白菜の芯の山置き(左)と谷置き(右)です。
下図で山置きと谷置きの特徴を説明してみました。
この現象が最もわかりやすいのは「キャベツの芯」です。
キャベツの芯を図のように置いて切ると、その差がはっきりわかりますので、興味がある人は試してみてください。
◎左切りと右切り
左切りとは、食材の左側から切っていく切り方、右切りはその逆です。
左切りは、左手を添え、包丁が左手に近づいてくる切り方なので、左手のケガの心配があります。
右切りも左手を添えますが、猫の手であることと、包丁の刃が遠ざかる切り方になるためケガをしません。
◎左切りなら山置きより谷置きが楽
下図は白菜の芯を「山置き」にしたものです。
以下の図を見てわかるように、白菜の芯を切るときに山置きにすると、どう切っても多少の切り込み抵抗があります。
ただ、山置きの方が均等に切れる理由は、切り始めが山の上の一点なので、視点をそこに集中できるためです。
※谷置きで切ると、芯の両サイド(2点)から切り始めるため、裏返して山置きで盛り付けたときに厚さが不安定になります。
切った白菜の芯を盛り付けしないですぐに調理するなら谷置きから切った方が楽です。
ここまでを整理すると以下のようになります。
目的に応じて切ると料理が楽しくなります(^^♪
1:山置き左切り
〇そのまま盛り付けたときに美しい・厚さと角度の調整がしやすい
×抵抗があり切りにくい場合がある・左手のケガの可能性がある
2:谷置き左切り
〇抵抗が少なく切りやすい
×そのまま盛り付けると美しくない・左手のケガの可能性がある
3:山置き右切り
〇左手をケガしにくい
×厚さと角度の調整がしにくい
※右切りは「猫の手」を使うことが大前提です
4:谷置き右切り
〇左手をケガしにくい
×厚さと角度の調整がしにくい
※白菜の「ソリ」の関係で、はじめの数枚はリズムよく切るのが難しい
※右切りは「猫の手」を使うことが大前提です
◎まとめ
★白菜の芯をきれいに盛り付けたいなら「山置き左切り」
切り込み抵抗があるため時間がかかり、ケガの可能性も高いですが、均等に切りやすいのでそのまま食卓に出す場合はきれいに盛り付けできます(谷置きで切れば楽ですが厚さが不揃いになりやすいです)。
「山置き左切り」の動画
★白菜の芯をすぐに調理するなら「山置き右切り」
山置きの右切りは、包丁を左に傾けて「切っ先寄りのひじの引き切り」を使います。
「山置き右切り」の動画
1枚1枚厚さを見ないで切るため均等に切りにくいですが、すぐに調理するなら楽に切れて効率が良い方法です。
右切りの場合、山置きでも切り込み抵抗が少ないためリズムよく切ることができます。
切り込み抵抗が少ない理由は、上から手で押さえていないことと、角度が浅いため上から下方向の力がかかりにくく、山置きにされた白菜が包丁を抑え込まないからです。
左手は食材の上で「猫の手」になっているのでケガはありません。
※右切りの場合、谷置きにすると、白菜のソリの部分が上を向いてしまうため、初期の数枚が切りにくくなります。
総合的にオススメの切り方は、この動画の「山置き右切り」です。
左手が猫の手のまま作業ができ安全なことと、「切っ先側のひじの引き切り」ができれば、包丁を左に傾けるだけでリズムよく切れるので作業が早いからです(あと、切っていて楽しいです(笑))。
以上、白菜の芯をそぎ切りする方法についてでした。
楽しく切っていただけたらと思います。
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