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【出前授業】 包丁の使い方の教育

更新日:3月3日



◎出前授業


先日、南伊豆町にある小学校の家庭科の授業にお招きいただき、主に包丁の使い方についてお話しました。

約2時間枠の冒頭の10分ほどでしたが、自己紹介や私の仕事の内容、そして包丁使いの基礎となる「猫の手」を教えることができました。

普段はレストラン内の「包丁なんでも相談室」を中心に、数名の大人の前で実演をしているためか、大勢の小学生の前の実演はとても新鮮で、中学生時代に憧れた「学校の先生」になったような気分を味わいました。

私の話のあとは、5年生のみなさんと一緒に昼食を作り、にぎやかな時間を過ごしました。



出前授業の様子は以下です







◎包丁の使い方の教育について


日本は「上質な刃物」を作ることができる国だと言われています。

しかし一般家庭のレベルで見たときは、包丁を上手に使える人が少ない、つまり「上質な教育」が行き届いていないという印象です。


「包丁を上手に使う」とは、「職人技のように速く切る」「飾り切りができる」などではなく、「刃物の特徴を活かし、効率よく、かつ安全に使える」という基礎的なことです。


私自身が包丁を使い、包丁の使い方を教えていく中で、包丁の使い方の教育は初等教育の時期にした方が良いと考えるようになりました。

その中でも野菜を楽しく安全に切る方法を教えることは重要です。

一般家庭で動物や魚の解体をする機会が減りつつある現代でも、野菜を切る作業は最後まで残るからです。


また、たとえ日本の包丁の切れ味が良くても、正しい切り方を知らなければ、せっかくの切れ味を活かすことができないからです。


使い方がわからない不安な状態でケガをしてしまうと、包丁に対する恐怖が先になり料理が嫌いになってしまいます。

たとえば「野菜の薄切りが面倒」と考える人は、薄切り用のスライサーを使って利き手に大ケガをしてしまうことがあり、以前国民生活センターから「スライサーを使ってケガをする人が後を絶たない」という注意喚起(※)がありましたが、楽しく安全に包丁を使うことができれば、そのようなケガもなくなります。


たとえば以下のビフォーアフター動画を見ると、包丁の使い方の練習をしたあとは、作業効率や安全性が上がったことがわかります。

ここまでできてしまえば「包丁を上手に使える」と言え、小学生のうちに覚えてしまうことで生涯役に立つスキルになります。

また、海外に行っても、「さすが日本人」と尊敬されるはずです。




動画のビフォーは、その野菜に合わせた適切な方法がわからず、不安定な「スライドスイング切り」を使っていました。

リズムも悪く不安定な感じがありす。


しかしアフターでは、「スライド切り」を覚え、リズムよく切ることができるようになりました。

アフターまで上達すれば、本人が楽しいだけでなく、周囲も作業を見ていて安心です。


最後の「手首の引き切り」は、一見危険に見えるかもしれませんが、本人は安全だとわかっていて余裕があります。

動画のような基礎動作を覚えてしまえば、効率よく安全に切ることができ、なによりも切るのが楽しくなります。


動画のアフターを見て「数年間の修行が必要になる」「私にはできない」「プロだからでしょ」などと思うかもしれませんが、生徒さんは10時間のレッスンでアフターまで上達しました。

(練習をすれば小学5年生でも動画のレベルまで上達すると思います)。



※)

国民生活センターの注意喚起の記事


私が上記を読んで感じたこと


刃離れの良い包丁を正しく使えば料理が楽しくなります





◎まとめ


人間は基本的に「楽しい」と思うことなら続けられるので、「包丁を使うことが楽しい」と思えることがなによりも大切です。


そこで必要になるのが、基礎教育です。


教育を受けて包丁の使い方を知ると、包丁を使うことが楽しくなります。

包丁を使うことが楽しくなると、料理をすることが楽しくなります。

そして、楽しく作った料理は、きっとおいしいはずです。


包丁は生活に密着した道具で、場合によっては毎日のように使うものです。

その包丁を子どものころから上手に使えるようになれば、時間のロスやケガの痛みが大幅に軽減されるだけでなく、「料理を楽しむ」という最も大切な部分で有益です。



これからも、ユニバーサルエッジの販売と並行し、「包丁の使い方」についても発信を続けたいと思います。



以上です。


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