​片刃と両刃の違い

包丁には片側だけ刃がついている「片刃」と、両側に刃がついている「両刃」のものがあります(左の画像参照)。このページでは片刃と両刃の切れ方の特徴と長所・短所、なぜ結は片刃なのか説明します。

​※以下、片刃については「右利き用」の説明です

​片刃の切れ方の特徴

​【薄切りのとき】

右側の刃だけが研いであるので、薄く当てたとき食材がめくるように切れる(食材が右に逃げてくれる)ため、真っ直ぐ安定して切れます。

​【かたまりを半分に切るとき】

硬いものを半分に切ろうとして真下に力を入れると、

左側に下りていこうとします。

​両刃の切れ方の特徴

​【薄切りのとき】

薄く切ろうとするほど、左側の刃が右に下りようとします。

そのため安定感がなく、安定させようとすると厚くあてる必要があります。

​【かたまりを半分に切るとき】

刃が両方研いであるので、真下に力を入れるとまっすぐおります。

​片刃と両刃の長所・短所

【片刃の長所】

 ・薄切りの切り離れがよい

 ・切れ味がよい

 ・砥ぐ時間が短縮できる

 ・薄切りがしやすい、力がいらない

 

【片刃の短所】

 ・左におりやすい

 ・刃先が弱い

【両刃の長所】

 ・刃先が丈夫(両側を砥ぐので刃先が鈍角)

 ・刃がまっすぐに降りる

 

【両刃の短所】

 ・薄切りがしにくい

  安定感を出すために、片刃に比べて厚みが

  必要になる

​ ・砥ぐ時間がかかる

​なぜ結は片刃なの?

砥ぎやすさと切り離れの良さ、薄切りのしやすさなど、総合的に両刃より使いやすいからです。

 

片刃は「刃先が弱い」、「左に下りる」という点で使いにくいイメージがありますが、刃先が弱い点は、刃材の改良により「刃こぼれ」しにくくなっていること、一般家庭では、魚も肉もすでにさばかれた状態で売られたものを買う場合が多く、「骨を断つ丈夫さ」も昔に比べれば重要視されなくなってきています。左に下りてしまうことについては、切り方を工夫する(左にいかないよう右側に力をいれる)こと、刃が薄い包丁なら工夫してカバーできる範囲です(下記の動画参照)。

結は、片刃の特徴を理解して使い、片刃の良い面を楽しむ包丁です。片刃の特徴を楽しむことで、「料理が楽しくなる」ことを体験していただければと思います。

前者がとくに意識せず片刃の包丁を使った場合の「左流れ」現象です(動画は反対側から撮影しているため右に流れています)。そして後者が、切っ先側を使い、包丁を若干左に傾け、左に流れないように力を入れながら切ったものです。左右ほぼ等しく切れることがわかると思います。

刃が厚い片刃の和包丁では、左に流れる力が大きいため、動画のようには切れません。「片刃は左に流れる・片刃は扱いにくい」というイメージは刃が厚めの和包丁の場合であって、刃が薄くシェフナイフのように切っ先が細い包丁であれば、左流れの影響は和包丁より少なくなります。