「いろいろな包丁がありますが、家庭で求められる包丁はどのように変化していきますか?」
という質問をいただきました。
私は、今回のような質問や「家庭用で便利な包丁は?」と聞かれた際は、「もちろんユニバーサルエッジです」と説明していますが、その背景には包丁や人間の「歴史」があります。
以下、包丁や人間の歴史から、なぜユニバーサルエッジをお勧めするか書いてみます。
人間は、ケガや病気を遠ざける歴史を歩んでいて、これは包丁を使うことについても当てはまります。
現在、一般家庭では、ケガや感染症になりやすい大型動物の解体は行われなくなりました。
大型動物は、大きな刃物を使うプロによって手際良くさばかれ、食べやすい「切り身」に加工され、売られています。
一般家庭で鹿やイノシシをさばくことはなくなり、鶏もさばかなくなりました。
家庭用のまな板に乗る小さな魚もさばかなくなる傾向です。 私が「包丁なんでも相談室」で実施したアンケートでは、家庭で魚を丸ごとさばく人は全体の10%前後でした。
魚を丸ごとさばかない理由は、以下のようなものが挙げられます。
「後片付けが面倒」
「処理済みの魚が安く手に入る」
「ケガをしたくない」
「生き物を切りたくない」
「ニオイがいや」
「気分的にいや」
「時間がかかる」
「他の食料が豊富に手に入るようになった」
魚をさばかない理由を総合的に考えると「めんどくさいから」ということになりそうです。 最後まで残るのは「野菜」です。 今後、家庭では野菜を切っていくことがメインになるので、野菜を切りやすい包丁が求められる、ということになります。 たとえばカボチャなどの硬い野菜は、ムリをするとケガや刃欠けの危険性があるため、すでにカットされたものが売られています。 核家族・一人暮らしが増えたため、半分に切られた大根や4分の1に切られた白菜なども売られています。 「炒めて焼きそばに混ぜるだけ」のようなカット野菜もあり、そう考えていくと、切った状態で野菜売り場に置けない野菜が、最後まで家庭で切ることになる野菜だとわかります。 切った状態で置くことができない野菜・・・いろいろありますが、中でも身近なのは「ねぎ類」です。 切った状態で売り場に並ぶと、揮発成分が目にしみたり、ニオイが不快だったりするからです。
特に「玉ねぎ」はその筆頭です。 玉ねぎは、私のアンケートでは家庭で一番使われるている野菜ですが、どのスーパーに行っても丸ごと売られています。 では、玉ネギを切ることが得意な包丁とはなにか・・・
それが「ユニバーサルエッジ」です。
ユニバーサルエッジは、玉ねぎのスライスもみじん切りも、以下の動画のように切ることができます。
切ったあとにバラバラになりにくいため、目の負担もなく、楽しく、そして美しく切ることができます。
玉ねぎスライス
https://www.youtube.com/watch?v=3Rbh6Qe7-I8&t=184s
玉ねぎのみじん切り
https://www.katabayui.com/ https://www.katabayui.com/post/tamanegi
他の食材ももちろん切ることができ、しかも砥ぎやすいこともポイントです。
ユニバーサルエッジは「シームレス砥ぎ」に対応しているので、家庭で手軽に切れ味を維持できます。
以上が、「今後家庭で求められる包丁はユニバーサルエッジです」と答えている理由です。
余談ですが、セラミック包丁は「靭性が低い」という面で家庭には不向きです。
カボチャを切り、包丁そのものを折ってしまった知人がいました。 カボチャをセラミック包丁で切るのは、私が知る限り「相性の悪い組み合わせ」です。 セラミック包丁は刃欠けを防ぐために刃先を厚くし、砥ぎ角が鈍角になっているので、カボチャを切るには力が必要になります。 切りながら余計な力がかかってしまうことと、包丁の素材が硬いことが、包丁が折れてしまう原因です。
サツマイモなども生で切ると危険かもしれません。 カボチャを切るなら、「チン」してからです(^^ 現代はほとんどの家庭に電子レンジがありますから、楽に切るためにも、包丁のためにも、電子レンジを使わないのはもったいないです。 ちなみに、セラミック包丁は、野菜ではなく、骨のない肉を切るのに適しています。 肉は柔らかいので、包丁の刃先の厚さに関係なく切れるからです。
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