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ダイヤモンド砥石あれこれ ―お勧めのダイヤモンド砥石―

更新日:2023年6月25日


私はここ数年、家庭用包丁を砥ぐ道具として「ダイヤモンド砥石」をお勧めしています。

理由は、減りにくく、研削力(けんさくりょく)が高く、作業効率が良いからです。

減りにくいということは、作業の場が汚れにくいということでもありますし、買い換え頻度が下がるということでもあり、経済的です。


また、万一落としても割れません。

「ダイヤモンド砥石は割れないことが一番ありがたい」と言う人もいます。

新しい素材ということで、「天然砥石・セラミック砥石」のデメリットが改善されています。

以下、私が知る範囲で、ダイヤモンド砥石の特徴やお勧めするダイヤモンド砥石などを書いてみます。



写真は、研究や実験のために買ったダイヤモンド砥石です。

もちろん「包丁なんでも相談室」の砥ぎサービスにも使っています。

この記事を書くために急きょ出したものなので、探せばもっとあると思います(^^♪




◎ダイヤモンド砥石とは

細かい話はいろいろあるのですが、簡単に言えば「研削力の高い新しいタイプの砥石」です。

工業用に使われていたものが民間用に改良されて普及しはじめ、いまではその便利さが伝わり、大手包丁メーカーも自社商品として販売するまでになりました。

金属だけでなく、これまでの砥石では困難だったセラミックやガラスも砥ぐことができます。

※セラミックやガラスは、刃物として鋭く砥ごうとすると、刃先が割れ続けて結局砥げないことがあるようです



◎ダイヤモンド砥石の種類

私が知る限り、民間に流通しているダイヤモンド砥石の種類は「電着」「焼結」の2種類です。 電着は、金属の上にダイヤモンドの粉を接着(電着)させた構造、焼結はダイヤモンドの粉とレジンを混ぜて硬く焼いたものをアルミなどの土台の上に薄く貼り付けたものです。

◎ダイヤモンド砥石の特徴

ダイヤモンド砥石全般に言えることは、高い研削力と、減りにくいことです。 また、予め水に浸す必要がないため、時間の節約ができます。

落として割れないことも大きな特徴です。



◎電着タイプの特徴

金属の表面にダイヤモンドの粉を付着させたものです。



特徴は、研削力が高く、作業が早いことです(慣れないと指を削ってしまうことがあるので注意が必要です)。


デメリットは、寿命が短いことですが、たとえば毎月1回、家庭用包丁を砥ぐために使うなら、何年も使えると思います。

また、種類によっては錆びやすいものがあり、作業後は水分を拭き取る必要があります。

電着タイプは粒度が荒いので、欠けやすいハガネの包丁には使わない方がいいと思います。

ハガネを砥ぐ場合は、粒度1000以上で実験してみてください。


電着タイプで粒度が高いものがない理由は、すぐに研削力が落ちるからだと思います。 紙ヤスリのように、金属の表面に粒子が付着しているだけなので、その粒子が潰れたときが砥石の寿命です。

おろそらく細かい粒子を電着させる技術はあるのですが、6000番などの細かい粒子の場合、すぐに表面がツルツルになってしまうため、道具として成り立たないのかもしれません。

たとえば粒度400の電着タイプは、包丁を5本仕上げると、ダイヤモンドの角が丸くなり、刃が当たった部分の研削力が落ちます。

粒度が1000か2000になったような感覚になるので、たくさん砥ぐ人には効率が悪い砥石と言えます。

※たくさん砥ぐ人は電動砥石やベルトサンダーを使います


粒度だけでなく以下の写真のように様々な構造があり、目的に応じて使い分けます。

アリエクスプレス(アリエク)などの中国系のサイトでは数百円から売っています。


左から、オール金属製・金属板にスポンジや樹脂の土台・金属板のみ





◎焼結タイプの特徴 焼結タイプは、表面だけの電着タイプとは違い、ダイヤモンドの層が1㎜以上あります。

写真の上の部分約1㎜がダイヤモンド層、その下が土台のアルミです。



表面が削れても次々にダイヤモンドが現れるので、電着タイプより安定した研削力が長く続きます。

焼結タイプは、電着タイプと比較して少しずつ減りますが、減るペースはセラミックの砥石と比較して遅く、1㎜減らすためにはかなり時間がかかります。


ダイヤモンドの粉が練りこんであるので粒度を細かくすることもできます。

電着タイプと比較して高価ですが、長期的に見ればコスパが良い砥石です。

濡らしたまま放置の状態で錆びないこともメリットです。



以下、それぞれの項目ごとに特徴を書きます。


◎粒度

電着は100~3000

レジンは1000~12000程度


◎商品の種類

電着は商品の種類が豊富で、少なく見ても数百種類あると思います。

「電着ダイヤモンド砥石 アリエク」などで調べると出てきます。

焼結タイプは種類が少なく、検索しても数種類しか見つかりませんでした。



◎価格

電着は安価 

焼結は高価



◎研削力

電着は強力

焼結は穏やか



◎寿命

電着は短い

焼結は長い


◎家庭用としてお勧めのダイヤモンド砥石は

電着も焼結も一長一短ですが、既存の商品から私がお勧めするなら、予算に応じて2つの方法があります。


1:電着両面ダイヤモンド砥石(400・1000)&焼結6000

2:焼結1000&焼結6000


1:

安価な方法として、電着両面ダイヤモンド砥石(400・1000)と、焼結6000の2つ持ちです。

電着両面ダイヤモンド砥石は、土台が樹脂製のタイプが軽くて便利です。

日本のサイトで買った場合は、2つで15000円前後です(アリエクを使うと8千円前後?)。


2:

焼結タイプの1000と6000の2つ持ちです。

日本のサイトで買うと2~3万円(アリエクを使うと12000円前後?)と高価な砥石ですが、家庭レベルの研ぎなら一生使えると思います。



◎私が使っている砥石

写真は、私が使っている焼結タイプ、SK11の1000と6000です(届くまでに時間がかかりますが、アリエクでも買えるようです)。


左が面直し前、右が1000と6000を合わせて、1分間共擦りした後です。

しっかり面直しができています。



2つ持ちのメリットは、面直し用の砥石を買わなくてすむということです。

家庭用包丁の砥ぎの研究を続けた結果、最近1年は、この方法がお気に入りです。




◎理想の砥石

家庭用として理想の砥石は以下のようなものです。


水に浸す必要がない。

落としても割れない。

砥石の角でケガをしない。

軽い。

濡れたまま放置できる。

なかなか減らない。

シームレス砥ぎができる大きさ。

パン切り包丁も砥げる。


砥石の研究を始めて数年経ち、私の頭の中では理想の砥石は完成しています(実用新案はすでに取得済みです)。

現代の技術があれば作れるので、協力してくださる企業が見つかり次第、作りたいと思っています。

包丁ユーザーのみなさまのお役に立てるよう、頑張ろうと思います。




番外:

この記事を書いているとき、たまたまダイヤモンド砥石が届きました。

またコレクションが増えました(^^♪





以上、ダイヤモンド砥石あれこれでした。

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